コラム「快適住宅のすゝめ」

平屋にすることのメリットとは?


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平屋にすることのメリットとは?

国土交通省の「土地利用現況把握調査」によると、国土の7割近くを森林が占めているとされる日本。居住エリアが限定的であり、さらに人口密度が高いため、敷地が狭さを補う手段としては住宅に“高さ”を求めるのが必然でした。しかし、近年ではそうした流れに逆行して平屋の住宅を建てる家庭が増えてきているようです。ワンフロアで完結するシンプルな平屋にすることには、どんなメリットがあるのでしょうか。その魅力に迫ります。

ワンフロアで完結するおしゃれな家

皆さんは平屋と聞いた際にどんなイメージをお持ちでしょうか?国民的アニメとして名高い「サザエさん」の磯野家を思い浮かべる方もたくさんいるでしょう。サザエさんを筆頭に昭和を舞台にしたテレビアニメやドラマでは登場人物が平屋に住んでいるシーンを見かけることがあります。そのため、高層階のマンションや2階、3階といった戸建てに比べて平屋に対しては、ノスタルジックというか、どうしても古臭いイメージがあるかもしれません。

しかし、近年では高齢世代だけでなく、若い子どもがいる家族にも平屋人気が高まってきています。建物の高層化が進む昨今において、なぜ平屋に注目が集まりつつあるのでしょうか。平屋を購入する方は以下のようなメリットを感じているそうです。

メリット1.上階がないため天井高を気にしないデザインが可能

思い切り天井を高くしたり、梁をむき出しにしたりといった自由なデザインができることで、古臭いという従来までのイメージとは裏腹にモダン、スタイリッシュといったおしゃれなデザインを実現できます。

メリット2.小さなお子様や高齢者がいても安心

階段がないため、ケガの心配なく安心して子育てができます。階段がない分、間取りを大きく取れるので開放的な空間が実現し、お子様ものびのびと過ごせます。また、高齢の方がいる場合も安心です。

バリアフリー不要の住む人に優しいつくり

デザインの自由度が高く、小さなお子様や高齢者がいても安心――この条件だけでも平屋には魅力がありますが、平屋の真の価値は時間の経過によって発揮されます。なぜなら平屋は長く住めば住むほどによさを実感できる住宅だからです。

高齢者、障害者にとっての使いやすさを追求したバリアフリーという言葉は、もはや社会の常識かと思いますが、きちんと「バリア(障壁)」を「フリー(のぞく)」ことができている住宅はどのくらい存在するでしょうか。人は年齢を重ねていくごとに体力が低下するので、階段はもちろん、多少の段差でも移動が困難になります。そのため家を建ててからある程度の年数が経つと、バリアフリーに対応するためのリフォームが必要になるでしょう。

しかし、平屋であれば最初から階段はありません。廊下も極力減らすことで大きな間取りが取れるようになり、家事も効率よくこなせるうえ、仮に車いすの生活になったとしても、移動は苦になりません。つまり、平屋は多くの場合、建てた時点ですでにバリアフリー住宅になっているのです。おしゃれでありながら、年を経ても暮らしやすい優しい作りが平屋の最大のメリットだと言えます。

平屋人気は今や若い世代にも波及

敷地をフル活用して建てる平屋の家は、高層化の建物が増えている現代においてはあまり合理的でないように思えます。確かに敷地は限られているので、広いスペースを確保しようとするのであれば、高さを求めることになるでしょう。現に住宅の高層化が進んでいる事実が、高さを求める風潮にあることを如実に物語っています。しかし、それでも平屋も同様に選ばれているのは、決して懐古主義的な理由だけではありません。

平屋は2階建て、3階建てに比べ居住面積が狭いため、部屋数が取れないことがデメリットではあります。しかし少子化、核家族化が進む現代において、部屋数が少ないことでそれほどまでに窮屈さを感じないかもしれません。むしろ、対面したコミュニケーションが不足しつつある現代の若い世代の家族には、適しているとも言えるでしょう。

限られたスペースに多くの部屋数を求める場合は、2階建て、3階建てを選択するのがベターですが、将来的な住みやすさや家族のコミュニケーションの増加を考えるのであれば、平屋はおすすめの住宅です。注文住宅をお考えの際には、平屋も選択肢の1つに入れてみることをおすすめします。