コラム「快適住宅のすゝめ」

資産価値が下がるかも?!2020年の省エネ義務化問題


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2020年までに建築物の省エネ法制度は激変していく

2020年といえば、1964年以来、56年振りに東京でオリンピックが開催される年ですが、この2020年、実はある基準を満たしていない住宅の資産価値が大幅に下がってしまう可能性があることをご存じでしょうか? その基準とは、2015年4月に施行された改正省エネ基準です。これによって2020年までにはすべての新築住宅において、これまでは努力目標であった省エネ基準が義務化されることになったのです。ではこの改正省エネ基準によって今後の住宅はどうなっていくのでしょう。

世界から大幅に遅れている日本の省エネ基準

改正省エネ基準とは、2011年に起きた東日本大震災によって、電力事情がひっ迫したことを受け、再びそうした状況になるリスクを軽減するために設けられたものです。そもそも地震大国であるうえ、海外に比べエネルギー資源の乏しい日本において、省エネ化は必須であるはずです。しかし実際は欧州、アメリカ、カナダ、中国、韓国、ロシアなど世界の主要国に比べ日本の省エネ化は非常に遅れています。

特に日本が遅れている省エネ化は「熱」に関する省エネ化です。日本では住宅の窓の断熱性能最低基準は設けられていません。例えば北海道など寒冷地仕様で日本の省エネ最高等級をクリアするサッシも、お隣の韓国や中国では最低基準とさほど変わりません。もちろん欧州やアメリカと比べても同様です。

日本は電力に関する省エネ化は熱心かもしれません。しかし日本とそれほど変わらない気候の国に比べ、熱に関する省エネ基準が低いということは、日本人が単に寒さや暑さを我慢しているだけで、住宅の省エネ設備や機器などを駆使した省エネ化ではないということがわかります。そういった意味でも今回の改正省エネ基準の義務化は遅すぎるぐらいなのです。

省エネ義務化になったら何が変わるの?

これまでの省エネ基準は、外壁、天井、床、窓などの開口部の断熱性、日射遮蔽性など住宅の外枠部分が対象となっていました。しかし今後は暖房設備、換気設備、照明・給湯設備などが消費するエネルギー量を一次エネルギーの使用量に換算して評価の対象に組み込まれます。

この改正省エネ基準の義務化は、住宅を建てるうえでメリットとデメリットがあります。一番のメリットは、住宅の暖房効率が上がることで、光熱費が抑えられる点です。

逆にデメリットは、これまでなかった省エネ基準に適合した住宅を建てるため、コストが上がってしまうことです。ただし今後はこの基準を満たしていない住宅の建設は認められなくなるため、それ以前の住宅と比べ、将来的な資産価値は高くなるというメリットもあります。

今後の資産価値を考えるなら今から対応を

2017年の時点では、改正省エネ基準はまだ努力目標ではあります。しかし仮に今、コスト増を嫌がって家を建てられたとしても、その家はわずか数年で、省エネ基準を満たしていない家として、資産価値が大幅に落ちてしまうことも十分に考えられます。

現在でも省エネ基準を満たした住宅を建てる場合、フラット35S(住宅ローン)の金利優遇政策や補助金制度(経済産業省・国土交通省)などの政策もあるため、それらを活用すれば必ずしもコストが跳ね上がるといったことはありません。今から家を建てる予定なら、しっかり省エネ基準を考慮して計画をしましょう。ロジックは2020年省エネ義務化問題にもしっかり対応しております。