Architect and creator コラム「快適住宅のすゝめ」

住まいと土地の資産価値を守る安心の保証制度


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資産価値を守るための保証という考え

多くの人にとって人生で一番高い買い物になる住まいや土地。戸建ては入居後に徐々に価値が下がり始め、築20~25年ごろになると資産価値がゼロになり、築30~40年になったころには取り壊されるという消費型の考え方が普通でした。しかし、国も住宅の長寿命化に向けて政策転換を行い、住生活基本法という法律を整備し、世間的にも良い家に長く住み、資産価値を下げない住まいという考えが広まってきています。

長く住むほど資産価値が下がる日本の家

日本は欧米に比べ中古物件市場があまり活発ではありません。実際、総務省が平成25年に発表した住宅・土地統計調査によると、日本の既存住宅流通量は全体の14.7%しかありません。これに対し時期は異なりますが、平成21年、アメリカの既存住宅取引戸数は全体の90.3%です。この傾向はヨーロッパでも同様で、イギリスでは85.8%、フランスでは64.0%という結果になっています。

日本の中古市場があまり活発でない理由は決して一つではありません。しかしその中でも大きな理由として、日本の住宅は長く住めば住むほどに資産価値が下がっていくことが挙げられます。これは法定耐用年数という数字が関係しています。

日本では物件の構造によって、それぞれ耐用年数が法律で定められています。例えば一般的な木造住宅であれば22年、金属造3mm以下で19年、金属造3~4mm以下で27年です。仮にこの年数を過ぎたからといって、その家に住めなくなるわけではありません。あくまでも法律で定められた減価償却用の数字に過ぎません。しかし資産価値はこの年数をめどにゼロ円になってしまう場合もあります。これが日本で中古市場が活発化しない大きな理由のひとつです。

資産価値を下げないために必要なメンテナンス

欧米では、家を購入する段階から売却を念頭においているため、メンテナンスはもちろん、場合によってはリフォームまでを自分で行います。この定期的なメンテナンスこそが、長年住み続けてもその家の資産価値を落とさない秘訣です。

日本においても、今後は資産価値を下げないための取り組みのひとつとして、定期的なメンテナンスが必須になります。もちろんこれまでも施工会社などによる3ヶ月、1年、5年、9年6ヶ月といった定期巡回は基本としてありました。しかし今後、資産価値を守るという意味では、定期巡回以外にも、毎年定期的なメンテナンスを行い、しっかりとしたアドバイスをくれるかどうかといったことも、施工会社を選択する際の比較材料として重要になってきます。

保証で守れる数十年後のわが家の資産価値

これまで日本では住宅は耐久消費財として考えられていました。また人口が増え続けていたため、住宅の質よりも量が重視されていた傾向があります。しかし現在では、超少子高齢化が進んでいることもあり、国としても量よりも質を向上させることを重視した政策への転換が始まっています。

そうした状況においては、建設後のメンテナンスももちろん重要ですが、家を建てる際の保証も数十年後のマイホームの資産価値を守るうえで非常に重要な要素です。そのためにも新たに制定された住生活基本法に則り、地盤保証や10年間の瑕疵担保責任に関する検査を受けている、第三者機関が評価や検査を行い、住宅性能評価書を交付する制度がある、長期優良住宅認定が受けられるといったことを明確に謳っている建築事務所や施工会社をしっかりと選択するようにしましょう。