コラム「快適住宅のすゝめ」

高齢者だけじゃない!ヒートショックを防ぐ住まい


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命の危険にかかわるヒートショックは防げる

例えば暖房で暖かくなった室内から、冷たい浴室へ行き「暖かい→冷たい」、急に熱いシャワーを浴びる「冷たい→熱い」など、急激な温度差によって、心臓に大きな負担をかけ血圧が急に変動する症状をヒートショックといいます。
最悪の場合、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こし死に至るケースも少なくありません。そこで重要になってくるのがいかに家の中で温度差の少ない状況を生み出せるかです。今回はヒートショックを防ぐための家つくりに関して考察します。

実は死亡者が交通事故より多いヒートショック

家の中でもっともヒートショックを起こしやすい場所は脱衣所、もしくは浴室です。東京都健康長寿医療センター(東京都老人総合研究所)の調査によれば、「ヒートショック」関連の入浴中の急死人数は2011年に、約1万7000人にものぼると推定されています。これに対し同年の交通事故で亡くなったかたの数は4,611人。つまり交通事故死の約4倍の人数がヒートショック関連で浴室で亡くなっているということです。

問題はこれだけ多くのかたが亡くなっているにもかかわらず、その危険性があまり認知されていないということです。平成28年1月に消費者庁が発表した「高齢者の入浴に関するアンケート」によると、持病がない普段元気な人でも入浴事故が起こることを知っている人は 34%しかいないという結果が出ています。また「冬の寒い日に入浴時に行っていることは?」という問いに対しても36%が何も行っていないと回答しています。ヒートショック対策はまずこれらの認識を改めることが重要です。

ヒートショックと住まいの関係

かつて日本では各部屋を個別に空調するといった考え方が主流でした。そのため普段、人がいない浴室や脱衣所などを暖めることはなく、それが部屋から部屋へ移動した際に起こる急激な温度変化の要因となっていました。この問題を解決する方法は浴室暖房なども有効ですが、根本的な解決方法は高断熱、高気密化をすることで、家の全体を適温に保つことです。

ヒートショックを防ぐにはもちろん、ヒートショックが危険であることを認識すること、そしてそのうえで本人が十分に注意すると同時に、高断熱、高気密化することで、住まいにおいてもヒートショック対策をすることが重要です。

ヒートショックを防ぐ設計

ヒートショックが発生しうる場所としては、脱衣で服を脱いだ瞬間、浴室から湯船に入る瞬間、夜中にトイレに起きた際、暖かい部屋から、暖房の無いトイレなどに入る瞬間、外出する瞬間が挙げられます。これらのリスクを少しでも減らすためには、高断熱な住宅にすることが重要です。

ヒートショックは若者にとっても関係のない話ではありませんが、高齢者になればなるほどその危険は増していきます。家を建てた時は大丈夫だと思っていても、20年後、30年後に自分たちが高齢者になった際、高断熱の家にしておくことでヒートショックになるリスクは大きく軽減することができます。ロジックの注文住宅では、ヒートショック対策も考慮ししっかりとした気密化を行い、任意の空気の出入口を定めることで、全室、そして基礎の内部まで適温を保つ家をつくることができます。