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コラム

■2018/05/21

高温多湿の日本の梅雨・夏を乗り切る住宅構造

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高温多湿の日本で快適に暮らしていくための住宅とは?

高温多湿の日本の梅雨・夏を乗り切る住宅構造

以前の日本では都市中心部だけだったものの、現在では地方都市でも建物の高層化が進んでいます。地震大国日本においては、災害にも強い頑丈な建物であることは非常に重要ではあるものの、コンクリートで埋め尽くされた街は暑さがこもり、高温多湿の日本においては生活をしづらい環境になりつつあります。こうした環境下において快適な暮らしを実現するのはどんな住宅なのでしょうか。高温多湿の厳しい梅雨・夏を乗り切るための住宅の工夫について考察しました。

日本の特徴である高温多湿の厳しい梅雨・夏

ヨーロッパやアメリカから日本に来た人がしきりにその厳しさについて言及するのが、梅雨から夏の期間の高温多湿な気候です。日本がこの時期にかけて高温多湿になるのは、太平洋高気圧が原因だと言われています。この太平洋高気圧は、水蒸気を多く含んでいて、それがこの時期になると日本を覆い尽くすことから、高温にプラスして多湿になるのです。

またこれに加え、近年ではフェーン現象、地球温暖化などさまざまな地球的規模の環境条件が重なることで、その傾向はさらに顕著になっています。さらに建物や都市形態の近代化により、ヒートアイランド現象が都市部だけではなく、地方都市でも見られるようになっています。これにより年間を通して平均温度が上昇し、特にこの時期は厳しい暑さに悩まされるようになってきているのです。

このような気象条件の変化に伴い、住宅においてもエアコンなどを駆使して人工的な快適さを作り出さなければ過ごしづらくなりつつあります。住宅におけるテクノロジーの進歩は著しいものがありますが、こと住宅における対策は急務だと言えるでしょう。

理に適っていた木造家屋による湿度対策

日本列島はここ10数年で東日本大震災、熊本地震などの大震災を経験してきましたが、これは最近になって地震が増えたわけではありません。日本はそもそも立地上、古くから地震の多い国でした。通常、地震が多い国であれば、ヨーロッパのような石造りの頑丈な家が多くても不思議ではありません。しかし、日本の住宅は基本的に木造です。それはなぜなのでしょう?

日本の住宅のほとんどが木造である理由。それは日本には古くから木材が豊富にあったこと、日本の気候が高温多湿あることが挙げられます。木材は、湿気を吸収・放出し、湿度を一定に保つ調湿機能が優れているため、高温多湿の日本でも快適な居住空間を実現します。木造家屋が高温多湿に向いているのは、木造だというだけではなく、その構造にも理由があります。木造家屋は四方を屋根で囲まれているため、太陽の光や熱を家の中にまで入り込ませません。

また、和室にある畳の原料である藁やイグサにも木材同様に調湿機能に優れています。さらに障子やふすまを開け放つことで風通りを良くすることで、暑い夏の日中でも比較的快適に過ごすことができます。もちろん現代の日本ではエアコンや扇風機に頼らざるを得ない場合もありますが、基本的に木造住宅は高温多湿の日本で快適に過ごす住宅として、非常に理に適った構造だと言えます。

昔の人の知恵を取り入れた住宅設計を

日本家屋が木造住宅ばかりだったのは、単に木材が豊富であったというだけではなく、高温多湿の梅雨や夏の時期をしのぐための先人たちの知恵だったと言えるでしょう。鉄骨造や鉄筋コンクリート造の頑丈な家は増えつつありますが、日本の気候におけてベストな構造かとどうかを問われると疑問符がつくでしょう。

ヒートアイランド現象によって、今後も都市部を中心に高温多湿化が進むことが予想される日本においては、原点回帰ではありませんが、従来の木造による日本家屋の良さの見直す必要があるのかもしれません。

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